「ハイライフ八ヶ岳2020」の開催が今週末に迫ってきました!」
動画の対談を情報豊かに、インタービュー記事にバージョンアップしました
13日日曜日に出演のクラムボンの原田郁子さんの対談は、クラムボンの八ヶ岳との深いご縁、地域への愛着、オススメの場所なども話してもらいつつ、ハイライフ八ヶ岳のコロナ禍の中での延期決定から開催までの道筋、感染抑制へ生まれた「コロナ時代のフェスのお作法」のことまで、ハイライフ八ヶ岳プロデューサー南兵衛@鈴木幸一がご一緒し、縦横に語りあう15分間となっています。
さらに、より情報量豊かに受け取っていただけるように、テキスト化の上で情報リンクなどを付けて、記事としてバージョンアップしました。
ぜひハイライフ八ヶ岳への予習として、ご活用ください!
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【ハイライフ八ヶ岳、特別対談】
原田郁子(clammbon) × 南兵衛@鈴木幸一(ハイライフ八ヶ岳プロデューサー)
「八ヶ岳に育てられたと言っても過言ではなく」
■中止か延期か、みんなで決めた
南兵衛 ハイライフ八ヶ岳がいよいよ近づいてきましたけども、今日は出演していただく「クラムボン」の原田郁子さんに来てもらいました。ありがとうございます。
原田 よろしくお願いします。
南兵衛 このコロナ禍のですね、開催まであと2週間切りました。(注/収録時) いやあ、感慨深いですけども。
原田 いよいよですね。
南兵衛 ここまでいろいろ準備進めてきて、こうやって郁子ちゃんと話せるとこまで来たことがすごく感慨深いですね。
原田 もともとは7月に予定していたんですよね。
南兵衛 そうです。7月の11、12日の予定だったんですけどね。
原田 おそらく、いろいろ考えて、考えて、考えての苦渋の決断だったと思うんですけど。
南兵衛 決断というか、みんなで決めたっていうところがあって。ハイライフ八ヶ岳は、地元の皆さんと実行委員会作っていて。あとは、拡大ミーティングっていって、誰でも来ていいですよっていうミーティングを、月に1回ぐらいやって「何かちょっと手伝いたいんだけど」とか、そういう人も気軽に顔出してもらえるようにしてるんですよ、自然と「そこまで言うなら、ちょっと延期してでも、やれたほうがいいんじゃない?」っていう話が地元の人たちが出てきてね。僕は会場の人と話していくなかで、延期は難しいと思っていたんですよ。でも、逆に地元の人たちが延期日程を決めてきてくれたんです。「この日程でできるなら、延期してやろうよ!」って言ってくれた。
原田 もうちょっと準備できる時間があるといい、ということですよね。
南兵衛 そう。そうやって、2ヶ月延期できると決まって、そこからもう1回再スタート。
原田 はぁ…ようやくここまで。
■クラムボンにとって2020年、はじめてのライブ
南兵衛 そうだね。だからそうやってわぁーって話したところから3ヶ月。いやぁ、いろいろあったんですよ。その頃、クラムボンはいかがでしたか?
原田 クラムボンのライブは、予定していたものも、発表するまでもなく、というものも含めて…
南兵衛 発表されないで中止になっちゃったのもいっぱいある?
原田 ありますね。ライブというものは実は今年まだ一回もできていなくて。今回2日間、開催がようやくできるということで。出演する方たちの多くは、私たちもそうですけど、コロナになってから初めての、お客さんのいるライブになるんじゃないかと。他の野外フェスやイベントも、なかなかね、開催が難しかったりしていて。
■楽しむために、気をつけること「新しいフェスのお作法」
南兵衛 ハイライフ八ヶ岳は、行政の方々も地域の方も、みんなが協力的なので。
原田 「むしろ来てください」と、地元のみなさんもおっしゃってくれてるって聞いて安心しました。「本当に行っていいんでしょうか」ってお客さんの中にも思っている方がいらっしゃると思うので。
南兵衛 地域には、たくさんの観光客が実際に来ているんですよね。例年の7-8割で少し減っていますが「たくさん来てますね」って言えるくらいには観光客がいて。
https://hi-life.jp/news/1576/
原田 どうしてもフェスならではの、入口であるとか、食べ物、トイレ、過密になるところはあるじゃないですか。今までも、野外フェスはやっぱり天候のこととか、常にリスクはあったというか、楽しい半面のリスクってあったんですけど、もうひとつ新しく、みんながそれぞれ気をつける。
南兵衛 それを郁子ちゃんが言ってくれるのはすごくうれしくて。
原田 演者もそうですよね。
南兵衛 そうだね。ハイライフ八ヶ岳だって、入場するときにちょっと行列になって待たせちゃったりとか、そういうのは少しはあるんですよ。そういうときに「距離を取ってください」って声をかけるのも大事だけど、お客さんひとり一人が、適度に距離を取っていくような感覚は持ってもらわないと。ハイライフ八ヶ岳では「新しいフェスのお作法」と呼んでるんだけど。僕は「お作法」っていい言葉だなぁと思っていて。マナーとはちょっと違う。一つの形を決めて、自分で整えていくというような。新しい僕たちもスタイル、形を作っていく。それを僕たちは「お作法」って呼んでいるんだけど、ウェブ見てもらうとちょっと気をつけた方が良いことが載ってます。人と人との距離のこととか、酔っ払いすぎちゃダメだよとか。
https://hi-life.jp/covid-19/
原田 「わぁ!」とか声を出すこととかは?
南兵衛 そうそう。まぁ、広々しているからね。5mとか離れていれば当然いいと思うんだけど。そういう、当たり前に気遣いあっていくということだと思うんだよね。もっと離れていたいという人もいるだろうし。
原田 一人ひとり違いますよね、気になる度合いが。
■ハイライフ八ヶ岳に来て、心を元気にしてほしい
南兵衛 ちょっと心掛け合って、ちょっと優しく、気遣いあっていくっていうのが大事なのかな、と。そんなことをウェブでも丁寧に発信して。そして、今回は「ROVO」の勝井祐二さんもクラムボンと並びでね。めっちゃ張り切ってますけどね。
原田 光栄です。いやぁ、どんなことになるのか。正直まだ想像がつかないです。ステージに出た時の…。クラムボンは、八ヶ岳の小淵沢にスタジオがあって、そこに2002年から通って、曲作り、レコーディング、撮影と、ありとあらゆる創作活動をさせてもらってきたから、八ヶ岳に育てられたと言っても過言ではなく。本当にあの空気とか、大好きなんですよね。だから、今はとにかくお招きするお客さんたちと、たくさんいらっしゃるスタッフと、出演者がみんな無事に終われることを祈っているというか。そんなふうに思ってます。楽しむために気をつけることもある。
南兵衛 開催まで2週間のタイミングで、コロナの感染でよく「2週間、時間を置きましょう」っていうじゃないですか。逆に言うとこれから2週間は、本番に向けて気をつけないといけない。健康第一で風邪を引かないように。少し気温も下がってきて、体調を崩しやすい時期になっていくので。しっかり寝て、お酒飲みすぎないでねって、毎日の健康管理くれぐれも気をつけてくださーいって僕らの仲間がTwitterで発信していて。まったくそのとおりだなぁと。仮にコロナに触れてたとしても、自分が元気であれば、それは跳ね返せるわけだから。だから無造作にいろってわけじゃないけど、十分気をつけてもいろんなことはありえるし、一番気をつけるのは心と身体が健康であるってこと。もう一つ言えば、ハイライフ八ヶ岳に来ることで、何より心を元気にしてほしい。
原田 うん、うん。今回の会場には、行ったことないんですね。かなり標高が高いんですよね?
南兵衛 そう、標高は1,600m。清里とか小淵沢と比べても、ぐいっと上がっていますね。
原田 見晴らしがいいですよね。ブーンって、リフトであがった一番上から、眺める場所があるんですよね。
南兵衛 そう。絶景、インスタ映えポイントが。
原田 そこには、このフェスに来てくださるお客さんたちは登れますか?
南兵衛 みんな登れます。
https://hi-life.jp/news/1566/
原田 わぁ。そうなんだ。クラムボンは、一番最近だと「ウイスキーが、お好きでしょ」っていうCMの曲をやらせてもらったんですけど、それも小淵沢のスタジオで録音していたり。もうずっと活動の中で、小淵沢の音っていうのを録ったりしてきてて。乾燥してるんです、とっても。空気が綺麗っていうのもあるけど、音が澄んでいるような気がします。
南兵衛 それは、勝井さんも言ってた。標高が高いからしれないけど、音の感覚が違うんだよねって。
原田 ちょっと耳が開いてくる、自分の耳も開いてくるし、音のスピード感も…、なんとなくなイメージですけど、不純物が少ない、湿度であるとか塵とかそういうものがない、ものすごくクリアな空気の中で音を出すと、スピードも早くて、届き方も違うような気がします。
■会場周辺も楽しんで
南兵衛 さっき郁子ちゃんが教えてくれた、会場のすぐ近くでレコーディングした曲があるんだよね、フィールドでね。
原田 そう。私の記憶が正しければ「まきば牧場」って、今回の会場のすぐそばの…。
南兵衛 そう。10分かからないくらい近いんですけど。
原田 そこに「imagination」ってアルバムの中に「こだま」っていう曲があるんですけど、夜中にみんなで車で行って。外は真っ暗ですよ。ミトくんとエンジニアの星野さんとレコーダを回して、本当にシーンとした空気の中で、フィールドレコーディングですね。歌とギターを録ったのが会場のすぐそばです。
南兵衛 そんなことができちゃうくらいすごく静寂なところなんだよね。僕そこしょっちゅう通っていて、想像がつくけど、本当に静かでね。
原田 会場の近くには住宅もないですよね。
南兵衛 全然ないですね。一番近い建物は「清里高原ホテル」だけど、それでも2kmくらいあるかな。だから、周りはシカぐらいしかいないですね(笑)。シカはたくさんいる。
原田 シカはだいぶ過密ですよね(笑)。集団でいますから(笑)。
南兵衛 準備中にステージの様子を見に行ったら、シカが跳ねていくとか、普通だからね。
原田 そう。だから、山梨まで行っていいのかなぁ、県外の方とかね、不安な部分もあると思うんですけど。
南兵衛 山梨県も北杜市も、観光行政的にはもうウェルカムで「どうぞ来てください」って言ってくれています。
原田 本当に山の上で、自然の中でできるっていうことですね。
南兵衛 心配だったら、会場に車でストーンって来て、ストーンって帰ってもらえれば。でも、それもちょっともったいないしね。なんかこう、郁子ちゃんの周辺で好きな、美味しいとことか、紹介してもらっても。でも、あんまりそこに人が行ったらどうなのって、そういう気遣いも必要ですけどね。
原田 会場から本当すぐではなくて、車で10分ぐらいないといけないんですけど「中村農場」っていう。
南兵衛 もう行列ポイントですね。いやでも、ちゃんと距離取るようにこの間も行ったら、だいぶ距離を開けて並んでたんでね。
原田 そこはクラムボンがみんな大好きなところで、そこで親子丼を食べたり、隣に売店があるんですけど、卵を買って帰ったり。
南兵衛 ケーキもおいしいんだよね。
原田 カステラとか。
南兵衛 でも、なんと言っても親子丼だよね。スタッフにも大人気。
原田 周辺も楽しんで帰ってもらったらうれしいですね。
南兵衛 いや、本当にそう。言っとくけど、僕やっぱり八ヶ岳への強いご縁の一つは、クラムボンをスタジオ取材させてもらったときが、ひとつ僕のなかではスタートのひとつにあるんだよね。
原田 そうですか。
南兵衛 あのときやっぱり、いいところだなぁって。高校時代は、あの辺にそもそも通ってたんで、もともと良いところだって知ってたけど、音楽フェスの仕事をするようになって、13年前かな、小淵沢で取材させてもらって。あらためていいところだなぁってすごい思ったんだよね。それはひとつ八ヶ岳でフェスやりたいって思うきっかけのひとつだったよね。
原田 ライブができるということが、私は本当に嬉しいので、健康に、楽しめるようにと思っていますので、お待ちしてます!
南兵衛 よろしくお願いします。ありがとうございました。
■clammbon (クラムボン)
福岡出身の原田郁子(vocal,keyboard)、東京出身のミト(bass,guitar,composer)、
北海道出身の伊藤大助(drums)が音楽の専門学校で出会い、1995年にバンド『クラムボン』を結成。
シングル『はなれ ばなれ』で1999年にメジャーデビュー。当初よりバンド活動と並行して、各メンバーのソロ活動、別ユニット、別バンド、楽曲提供、プロデュース、客演、執筆活動など、ボーダレスに活動を続けている。
2003年に自身らの事務所『tropical』を設立、また山梨県小淵沢にスタジオの制作、2010年よりサウンドシステムを保有しライブハウス以外の会場で全国ツアーを開催。2015年には結成20周年を迎え、9枚目のオリジナルフルアルバム「triology」を発表し、キャリア初となる日本武道館公演をおさめた。
2016年より自身のレーベル「トロピカル」で『モメントe.p.』を発表。
ライブ会場限定でCDを販売しサイン会を行う全国ツアーを開催。そこで流通を介さず活動に賛同してくれる店舗への直接販売を開始する。2017年『モメントe.p. 2』、2018年『モメント e.p. 3』と続き、ジャンル問わずの約300店舗にまで広がりを見せており、現在も販売店を募集している。昨年からはモメントのセレクト10曲+1曲のアルバム『モメント l.p.』となってサブスクリプションで配信中。
2019年、デビュー20年を記念してオリジナルアルバム全タイトルをアナログレコードで連続リリース。
2020年4月『エレメント』シリーズ第一弾「夜見人知らず」配信限定リリース。
8月より全国のモメント販売店にて『クラムボン with 徳澤青弦カルテット 2017年12月6日 Billboard Live TOKYO』DVDリリース。
現在、オフシャル通販でも販売中。
会員制アプリ『倶楽部 凡』https://fanicon.net/fancommunities/3057 も始動。