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「くらし」をひもとく一夜限りの村 学びの根っこを育む“楽しく気付く場所”@清里オーガニックキャンプ

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7月9日、10日の2日間、山梨県新栄清里キャンプ場にてワークショップに特化した「清里オーガニックキャンプ」が開催されました。
この集まりは、昨年のハイライフ八ヶ岳の中止からそのままワークショップ企画メンバーがミーティングを続けて実現した、スピンアウト企画ともいうべき場づくりです。

今回のテーマは“「くらし」をひもとく”。
会場にはハイライフ八ヶ岳の出店メンバーでもお馴染みの皆さん、総勢15ものワークショップブースが立ち並び、ゲストによるトークプログラム、ミニライブなどを実施しました。

子供から大人まで笑顔と真剣な眼差しで溢れた清里オーガニックキャンプ。主催者の想いと共に「一夜限りの村」の様子をお届けします。

■Photo by 丹澤 由棋、他

場所と共通言語を手に入れることが第一歩

清里オーガニックキャンプの発起人の一人は、株式会社自然教育研究センターの村上友和(むらかみともかず)さん。今回実行委員として参画している「公益社団法人 日本環境教育フォーラム(JEEF)」の会員で、ワークショップメンバーも普段から交流があります。

「環境教育に関心のある人たちの交流の場として30年以上続く“清里ミーティング”に参加してきましたが、一般の方との情報交換や関わりについては課題がありました。そこで今回のオーガニックキャンプを企画したんです。」

「遊んで、笑って、世界を変える。」清里ミーティングの詳細はこちら

良くも悪くも関係者同士の「内輪」にとなってしまいがちな環境教育の分野を、広い学びの場として展開していく試みが今回のオーガニックキャンプだったといいます。

「環境教育といっても分野は多岐に及びます。それぞれのフィールドで活動するメンバー同士、改めて同じ場所を共有することで刺激を受け、共通言語を手に入れるということも目的の一つでした。」

30年以上全国の自然体験、環境教育の実践者が交流を重ねた清里だからこそ、今回をきっかけに場所を育んでいきたいと村上さんはいいます。

「環境=くらし」
自然を通して自分のくらしを見つめ直す

「現在の環境教育の概念は、30年以上前の公害などに象徴される“社会問題”へのアプローチが根幹にあるんです。つまり自分を取り巻く“社会”そのもの、言い換えれば“環境=くらし”といえるんじゃないかと思うんです。」

火おこし、ワラーチ作り、ぶり縄体験 等、どれも現代の生活に直結するものではないかもしれません。しかしこうした清里での自然体験を通して何か「気付き」を持ち帰ってほしい、そして日常の「自分のくらし」を見つめ直してほしい。そんな村上さんたちの思いから“「くらし」をひもとく”というテーマが据えられました。

「気付きの機会は色々あるけれど、この自然体験を通して“楽しい”と思ってもらえるのが環境教育の一歩だと思っています。」

子どもたちと一緒に、まるで少年に戻ったかのような表情で自然と触れ合う大人たち。新栄清里キャンプ場に充満する「楽しい」の一体感を眺めながら村上さんはそういいます。

この夏過ごした一夜限りの村が“居場所”になる

ウクレレやギターの音色に耳を傾けながらワークショップを楽しむ家族、真剣な眼差しでトークショーに聞き入る学生の姿。会場の皆さんは思い思いの過ごし方で清里オーガニックキャンプを楽しんでいました。

「近い価値観の人が集って衣食住をともにする。こうして皆でキャンプをしていると、まるで“一夜限りの村”のようだなと思います。」

様々な環境に生きる人たちが集った今回のキャンプですが、「こうした空間が自分の居場所だなと感じる」と話す参加者もいました。同じ時間と体験を共有し、まるで一つの共同体のような一体感が育まれた「一夜限りの村」。キャンプが終わっても、この2日間が皆さんの思い出に生き続ける「居場所」となってくれたら嬉しいと村上さんは話します。

“楽しく気付く場所”が学びの根っこを育む

「“教育”って教えることではないと思っているんです。僕たち大人だって自分たちが楽しいからこうした取り組みをしている。自然を通し、学びの根っこを育む“楽しく気付く場所”を作って行きたいんです。」

最後にそう話す村上さん。“環境教育”と聞いた時、つい「環境問題や自然環境への理解」といった少し堅苦しいイメージを抱いてしまう自分がいました。しかし清里オーガニックキャンプの会場には、“「くらし」をひもとく”気付きをめいいっぱい楽しんでいる皆さんの笑顔が溢れていました。

環境とは?学びとは?くらしとは?そんなことを強く考えさせられた2日間。それらの問いにゴールはないのかもしれないけれど、単調な日々の生活の中で忘れかけていたかもしれない「気付く」「学ぶ」気持ちの根っこがうずうずと動き出すようなイベントとなったのではないでしょうか。

環境やくらしは、少しの気付きで大きく変えることができる。
居場所を見失いかけた時は、ぜひ一度清里の自然に会いにきてください。