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開催レポート:ハイライフ・エクスプレス「冬の八ヶ岳を楽しむ皆さんの姿に出会えました」ダイジェストムービーも明日公開します!

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昨日12月19日(日)山梨県北杜市小淵沢のアルソア女神の森セントラルガーデンにて「ハイライフ・エクスプレス」が開催されました。
ハイライフ八ヶ岳2021の開催が延期となって以降、私たちとしては初めてとなる有観客での音楽フェス開催。9組のアーティストが熱いライブで盛り上げてくれた“冬の八ヶ岳で出会う音楽ライブの一日”をお伝えします!

執筆■野呂瀬亮  photo■古厩志帆/GOOD SENSE

 

■晴天の中、うっすら雪化粧をした豊かな自然に囲まれた「ハイライフ・エクスプレス」

開催当日、会場のある北杜市小淵沢は青空と美しく雪化粧をした自然が広がっていました。数日前の積雪が少し残りつつも暖かな日差しが降り注ぐ絶好のロケーション。八ヶ岳の自然がこれから始まる「ハイライフ・エクスプレス」の開催を後押ししてくれているように感じられるのでした。

続々とスタッフたちが会場入りしていきます。それぞれのプロフェッショナルが集結して作られるフェスの現場。前日の朝まではただステージだけあった空間が、たった一日という時間で「フェスティバル」の会場になってしまう。各スタッフが配置につき“やるべき仕事”に備える様子は何度見てもかっこいいものです。

■会場内に音が“淹れられて”いきます

続々とアーティストも会場に入り「蓮沼執太&ユザーン」がセッティングを始めます。二人は言葉数少なく必要最低限のコミュニケーションの中準備を進め、まだひんやりした朝の空気の中にタブラとキーボードによる応酬が響かせます。二人だけの“秘密の会話”のようなリハーサルがはじまりました。
これだけの会場をこしらえても彼らアーティストの「音」が注がれなければハイライフは成立しません。この日初めて“淹れられる”音に、真剣な眼差しと裏腹に足元やあご先で軽快なリズムを刻むスタッフたち。オープンまであと1時間、高揚感が生まれつつもまだ静かで穏やかな会場です。

■トップは奇妙礼太郎 「冬の八ヶ岳で出会う音楽ライブの一日」が始まります!

スローな雰囲気が漂う会場も、オープンとなるとたくさんの人たちの活気に満たされていきました。
「気持ちいいね」「綺麗な会場だね」そんな声がいたるところで囁かれ、座席を基調としたレイアウトも手助けしてか、夏フェスとはまた違う豊潤でゆったりとした幸福感が会場を包んでいきます。

「ハイライフ・エクスプレス、スタートします!」サブホール「陽樹」では佐藤こむぎさんの合図で奇妙礼太郎のライブがスタート。温かい拍手と子供たちの元気な声の中、彼のアコースティックギターが静かに鳴り始めます。

当然のようにMCは少なく、静かにギターを爪弾いてはその歌声を響かせていきます。まだ少しひんやりした会場。座席と座席の間やステージと客席の隙間を、彼の喉が鳴らす豊かな音色と慈愛に満ちた言葉が優しく埋めていくようでした。
「だめな言葉で話してごらんなさい」。私たちは私たちの“大事な話”を、今なら話せるかもしれないあの人を思い浮かべながら、八ヶ岳の自然を背に歌う彼のステージを恍惚と見つめるのでした。
“大事な話”など気にも留めない子供たちの声が演奏の間も心地よく会場に響いていました。

■蓮沼執太&ユザーン

続いてメインホールの「陽々」では蓮沼執太&ユザーンのライブがスタート!広い会場にタブラ独特の柔らかい破裂音とキーボードの音がこだましていきます。

清々しい光が差し込む会場の中、座席に座り彼らの演奏に耳を傾けるオーディエンス。
「ライブでこんな話すの初めてかも。」「何かリラックスしてるのかな(笑)」緊張感のあるディープな演奏とは裏腹に二人は和やかなMCを交わしていました。
「飽きちゃったかな、君のために次の曲で最後にするよ!(笑)」客席の子供と話すユザーンのそんな言葉で始まった“川越ランデヴー”。ユザーンのポエトリーとメロウな蓮沼の歌声が展開する前半を終えると、後半加速するタブラのグルーヴィーなリズムと蓮沼のボーカルが絡み合い、会場に少しずつ一体感が生まれていくようでした。

■佐藤タイジSolarismセッション (Sax 元晴 Per Omar Gaindefall )

ディレイに包まれる佐藤タイジのギターが「スローバラード」のイントロを奏で始める頃、会場の「陽樹」にはさらに多くの人が訪れ、これから始まる熱いロックセッションに向けて高揚感が充満していきました。

佐藤タイジの力強い歌声に合わせてエネルギッシュなプレーを見せるSax 元晴とジャンベのOmar 。セッションが加速する中徐々に会場のボルテージは上がり、椅子から立ち上がり自由に身体を揺らし始めるオーディエンスたち。
最後の曲「ありったけの愛」のパッショナブルなカッティングがはじまると会場の熱は最高潮に。終始笑顔で繰り広げられる最高のセッションに、わたしたちは悪い予感のかけらも感じなかったのでした。

yonawo

時刻は16時をまわり辺りも暗くなり始めた頃。美しく幻想的にライトアップされた会場「陽々」では先日12月2日東京・USEN STUDIO COASTでソールドアウトの中ツアーファイナルを終えたyonawoの演奏が始まります。

若干24歳という若さを携えつつ、オールディで耽美な曲をゆっくりと奏でていく彼ら。呼吸を合わせ、タイトなビートに艶やかな音色をのせていく姿が印象的で、ライトアップされたムーディーな中庭を背に上質で心地の良いコンサートを演出しました。
最後には同事務所で普段から交流もあるという奇妙礼太郎をゲストボーカルに迎えThe Beatles「something」のカバーを披露!まだ初々しいyonawoと奇妙礼太郎による奥行きのあるボーカル。その贅沢な化学反応に会場も大盛り上がりでステージを終えました。

nego

太陽が沈み辺りが真っ暗に静まりかえる頃。VJ mitchelによる幻想的な映像空間となった「陽樹」では思わずカメラを構える人たちで溢れかえっていました。そんな独特な緊張感の中轟音で鳴り始める重低音のビート。negoによる唯一無二の空間演出が幕を開けます。

次々と展開するVJに合わせグルーヴを作るダブビート。に会場は一気にダンスフロアと化し、ゆらゆらと音に身体をあずけ開放的に楽しむオーディエンスの熱気がさらにそのグルーヴを増長させていきます。
タブラのリズムや、切れ味鋭くもノイジーに歪むギターにエレキバイオリンが残響に溶け込んでいきます。彼らの重層的な演奏に、その場の誰もが八ヶ岳の夜へ深くトリップしていきました。

■dj big soup/マイケルJフォクス
DJとしてこの日「陽樹」のフロアを盛り上げてくれたのはdj big soup/マイケルJフォクス です。VJ mitchelの幻想的でドラッギーな映像演出に合わせて次々と回されるダンスビート。ドリンクやフードを片手に身体を揺らしている人や、ゆっくりとその非現実的な空間に浸っている人たちの姿も見られました。

渋さ知らズ”EXPRESS”セッション

「ハイライフ・エクスプレス」のトリをつとめるのは、やはり我らがハイライフの“お祭り男”たち、渋さ知らズ”EXPRESS”セッションです!この日はリーダーの不破大輔が自らベース・コントラバスを握るというレアな構成。ゲストに佐藤タイジSolarismセッションたちを迎え、本日の「フェスティバル」を締めくくる大円団がスタートしました!

ステージ後方中央に腰掛け、圧倒的な存在感を放つベーシスト不破大輔。彼の奏でる分厚いベースラインとたたみかけるドラムの祭囃子に支えられて、ステージ前方の大演奏隊が一斉に轟音を鳴り響かせます!彼らの繰り広げる圧巻のステージに客席の熱気は最高潮に!
ソロパートを順番に回しながら自由に音を遊ぶ無邪気な演奏隊を見守りつつ、時に高々と手を掲げ指揮をとる“親分不破大輔”の姿、たまらなく格好よく印象的でした!
彼らの熱いステージに会場は一体となり「ハイライフ・エクスプレス」の大フィナーレを迎えました。

■わたしたちの隙間を埋めてくれるのはやっぱり“音楽フェス”でした

「準備期間が短かったから“エクスプレス”なの!?」そんな声もいただいた「ハイライフ・エクスプレス」。急遽開催を決定してから急ピッチで準備を進めてきた中で、正直皆さんに来ていただけるのか、十分なおもてなしができるのだろうか…そんな不安や葛藤がありました。
しかし実際開催をしてみれば笑顔で和やかに“冬の八ヶ岳で出会う音楽ライブの一日”を楽しんでくれている皆さんの姿がありました。
コロナまん延以降わたしたちの間には微量の距離が生まれ“音楽フェス”の現場も逆境に立たされてきましたが、今回新たな挑戦を成し遂げ、また再び皆さんと一緒にこの八ヶ岳の地で2021年を締めくくることができたこと、心より嬉しく思っています。

来年夏の「ハイライフ八ヶ岳」に向けて私たちは新たな試みを続けていきますので、これからもどうか温かく見守ってくださったら嬉しいです。

ご来場いただいた皆さん、本当にありがとうございました!