Hi!LIFE TALK SESSION

若尾亮 × mitchel

― 昨年出演した時の印象は? ―

若尾亮 去年はセカンドステージに出演させてもらったんですが、一番印象に残ってるのはロケーションですね。ステージから山が見える景色の中でライブができるんだなと思ったらワクワクしましたし、メンバーのみんなも楽しそうにしてたので良かったです。野外ライブは今までも何度かありましたけど、ちょっと特別な感じはありましたね。酸素が薄い状態でやるのも初めてだったので(笑)

mitchel 標高1700メートル以上なのでスカイツリーよりも全然上ですね(笑)

― 地元山梨での出演と会場に関して ―

若尾亮 山梨に住んでる人あるあるだと思うんだけど、山に囲まれた街だから見える山の形で何と無く東西南北認識できるんです。富士山だったらあっち、南アルプスだったらあっち、とか。ただ、清里に行くと若干パニクる。僕が住んでる勝沼の自宅なり畑からみる山の形と全然違うから別世界に感じる。そこが面白いところだよね。見外の山奥のフェスに行ってるんだけど、でも地元で、仲間が携わっている。いい意味でのギャップみたいなのは感じます。

mitchel うちで標高900メートルくらいかな。須玉から家に来るまでに耳詰まりますよ。(笑)それと、働いているところが甲府だから気温差がすごい。会場は、おばあちゃん家の近くだったのもあって小さい頃に滑りに行ってたのでイメージはあったけど、音楽フェスというのは想像できてなくて。それで去年はお客さんとして参加したんだけど「これは、お客さんはもちろんだけど、演奏している人も気持ちいいだろうな」と思って。

― 音楽と家業のバランスについて ―

若尾亮 特別すごいことをやっている感覚はあまりなくて、昔からこれしか無かった。サッカーとかすごい下手だし(笑)ただ、余裕で趣味のレベルは超えていると思っていて「趣味です」とは言いたくない。それ(音楽)があるから仕事ができるっていうのもあるし、家族への愛情表現とかも音楽があるからできているというのもあるし、どっちか1つというとバランス取れなくなっちゃう。

mitchel 俺も本業の制作で食べていてVJで食べてるわけではないんだけど、でも結局VJをやり続けたことでこういった繋がりが出来たりHi!LIFEに関われているというのがあるし、それがあって友達もできたからね。単身で家族で移住してきて本当に知り合いがゼロだった中でこうやってコミュニティに入れてもらえたのも音楽があった事、そしてお酒が飲めた事が大きかった。

若尾亮 「つまらない町」だと思って上京して帰ってきたから「面白い人なんているわけない」と思ってたんだけど、山梨でワインを作る過程で他の業種の人と接点できてから意識が変わった。東京の方が面白いなと思ってたのが田舎の方が面白いぞって思って。今は、人数が多いか少ないかだけで、場所は関係ないと思ってる。それなら今いる場所で共感できる人たちと楽しい時間を過ごせる方がいい。それが続けばいいかな。その先に大きなものがあるとか、考えてない。

mitchel 大金持ちになりたいとかないですか?(笑)

若尾亮 いや~それは(笑)でも、今は大きな商売を求めないね。自分が自分で無くなっちゃう気がする(笑)

mitchel 確かにね。それよりも家族と幸せに生活できる方がいいね。

若尾亮 そういう事ができる町かな。

― 最後にみなさまへメッセージをお願いします ―

若尾亮 僕たちができるのは頑張ってライブを楽しむことだけなので、それを伝えたいと思っています。ロケーションを感じてもらえたらいいと思います。それと、ワインを出すことがきまりました!マルサン葡萄酒を楽しんでください。

mitchel Hi!LIFEは去年遊びにいかせてもらったけどロケーションが最高な場所。今年は運営にもかかわらせてもらっていて知り合いのミュージシャンに出てもらうのもあるので、ミュージシャンも楽しんでもらいたいし来ている人にも楽しんでもらいたい。その可能性があるフェスだと思う。当日はVJとして楽しんでもらえるような状況を作っていきたいと思ってます!ウェブの制作もやってるので引き続きHi!LIFE八ヶ岳のホームページをチェックしてください。

協力:VISUAL AND ECHO JAPAN、Toshiaki Shimizu(撮影)

若尾亮
ロックバンドEL CARNAVALOWのボーカル・トロンボーン。山梨県勝沼で3代続くワイナリー(有)マルサン葡萄酒の代表取締役・栽培責任者・醸造責任者。勝沼のSUNKING cafeにて月イチでDJイベント『月刊若尾亮』を開催中。毎回ゲストが変わることはもう有名な話。これまでに味噌屋、ワイン醸造家、ブドウ農家、野菜農家、デザイナー等がゲスト出演している。1977年生まれの厄年。最高の街で最高の家族と仲間とブドウとワインと音楽にまみれる生活を送っている。

mitchel
山梨県在住VJ/Web Engineer。2000年よりVISUAL AND ECHO JAPANに所属し、年間数十件以上様々なジャンルのWEB制作に携わる。そして2008年頃からバンドライブステージでのVJとして活動を開始。自身がメンバーとして所属するnegoの他に、共演するアーティストとコラボレーションしながら素材を作り込みよりライブ感のあるVJを追究。 D.A.NのVJとしてFUJI ROCK FESTIVAL ’16、ROVO and System7のアジアツアーそしてFUJI ROCK FESTIVAL ’14、GOMA & The Jungle Rhythm Sectionにて台湾公演、FUJI ROCK FESTIVAL ’13等に客演。そしてWEBクリエイターとしては、七尾旅人氏と共同でダウンロードシステム「DIY STARS」の開発やU-zhaan.com、ROVOなど親交の深いアーティストのWEBサイトを制作運営行っている。たまに大宮エリーUstream番組「スナックエリー」の”カメラの人”担当。”音楽”を中心にリアルとネットを行き来しながら、WEBと映像の表現を多岐に渡り追究している。